その他
2022/12/12(月)
【質問回答】術後の重心治療
From：小田嶋庸介
本日はご質問内容にお答えさせて頂きます。
内容としては、
「質問です。骨折や手術で脚長差がある方の重心についでです。
臥位や座位姿勢での重心トラブルは解消できるのですが、立位での運動を行うとどうしても短い側に乗りすぎてしまいます。
足底板で対応していますが、やはり短い側にトラブルが出現してしまいます。アドバイスを頂けますと幸いです。」
ということでした。
ご質問ありがとうございます。
このようにご質問いただけると、より近い感覚で一緒に学べる気がして嬉しいです。
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検査基準を明確にして
戦略を練る
ーーーーー
さて、今回は重心に直接的に影響してしまう
”脚長差”がある患者様に対してのアプローチです。
質問内容の中に実質的な検査基準が載っていなかったのですが、
僕であれば転子果長と棘果長の左右差を比較します。
脚長差が3cm以内であれば、歩行に関係する効率性や、立位のバランス反応には
大きな影響がないと言われています。
3cm以上になると、歩行時のスライド長や歩隔に影響を及ぼし
前額面、矢状面ともに重心動揺が強くなると同時に
体幹の側屈代償が大きくなることで
外側への遠心力が強くなり、この外力に対応した筋肉や関節に負担がかかり始め
さらに「重心の自由度」が少なくなります。
ある程度の推察を最初の段階で行うため、
脚長差の状態を確認することは必須です。
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足底版の考えるべき
重要な点
ーーーーー
脚長差があると、ほとんどの場合
足底板の処方に加え、左右で均等になるような高さで補高することが多いかと思います。
ですが、ここで思考を止めずに考えてください。
「本当にそれでいいのか？」
ご自身でもやっていただきたいのですが、
少し膝関節と股関節を屈曲させて、擬似的に足を短くしてみます。
そこに長さを整えるように補高してあげます。
するとどうなると思いますか？
すごい違和感が出ませんか？
そういうことです。
厳密に言えば、股関節と膝関節が屈曲しているので
荷重感覚に差異はあったとしても、違和感は患者様も同じように感じます。
理由は、脚長差がなかった時の「身体感覚」がまだ記憶の中にあるからです。
ここで重要なのは、
その身体感覚を無視せず、脚長差分だけ安易に補高するのはNGということです。
例えば0.5cm刻みで他動的に重心移動を促して
どの高さが「重心の自由度」が1番大きくなるのか？を
検査していけばいいのです。
やり方としては、骨盤帯に治療家が手を置き
床反力をしっかり感じてもらいたいので
真下方向に少し骨盤を下げます。
この状態のまま前後左右に重心移動してみてください。
そうすれば、大体どの高さが”最適解”なのかが見えてくると思います。
次に重要なのは、
運動学習の段階付けです。
↓
ではでは。
-小田嶋 庸介(おだじま ようすけ)
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以上
2018年5月23日 制定
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自己紹介
小田嶋 庸介
25歳で独立開業し整体院 晴々の院長を務める。包括的疼痛アプローチ研究会(CAP)代表。
【所有資格】
・理学療法士
・認定心理士
・スポーツシューフィッター(ポドローグ)
・アロマアドバイザー
・ノルディック指導士
・ファスティングマイスター
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