その他

2023/12/17(日)

マッスルインバランスから検査の視座を高める

 

こんにちは!
小田嶋です

マッスルインバランスという言葉を聞いたことがありますか?
なんとなく筋肉のバランスのことを言っているのかな?ということは受け取っていただけると思いますが、
この概念は、検査の視座+治療の質を飛躍させてくれることは間違いありません。

 

その理由は
「思考を促す」考え方だからです。
ゆっくり読み進めてみて下さい。

 

 

 

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マッスルインバランスについて
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マッスルインバランスとは、チェコの神経学者であるブラディミア・ヤンダという方が考案されました。従来の治療では解剖学や身体構造に対する”構造的アプローチ”が主になっていたのですが、ヤンダさんが提唱したのは、「感覚システム」や「運動システム」のトラブルを”パターン化”して、治療に活かすようにしたのです。

 

 

ヤンダ氏が面白いのは、その経歴。
医学部を卒業し、医師となったのですが、そこから理学療法士を志し理学療法学と医学を融合させ、体系化しました。

 

そして、骨格筋は”適切”に緊張することで、関節を安定させ、筋収縮力を微細に調整することによって、体幹・四肢を「効率よく運動させている」という結論を出しました。

 

 

CAPでは、この考え方に対して
そもそも
・筋が緊張し、関節を安定させるのはなぜ?
・効率よく運動させるとは、結局どういうこと?

この質問に対して出た答えが、
筋が緊張し、関節を安定させるのはなぜ?
→動作を遂行するため=生きる

効率よく運動させるとは、結局どういうこと?
→地球に適応すること
→重力に適応すること
=バランスを崩さず重心を動かすこと

そして、この2つの解が、

生きる=バランスを崩さず重心を動かすこと
と繋がることに本質を見出しています。

 

 

生きることは重心を動かすことなんだ。という
治療家人生におけるパラダイムシフトが起こった瞬間でした。

 

 

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マッスルインバランスとは何か?
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マッスルインバランスとは、疼痛や機能障害により筋出力低下、高緊張、短縮による
”筋の機能不全”の全般を指しています。

 

つまり、
筋の機能不全を起こしているということは
関節の安定性も低下し、
神経活動も低下している状態。ということです。

 

 

ここで何が問題になってくるかというと、
姿勢制御をする中で、随意運動をする際には、
①、神経活動
②、関節の安定+筋発揮
③、動作
の順番で動作遂行されているイメージを持ちますが、

そもそも随意運動による神経活動よりも前に
随意運動を「効率よく安定して」行うための、
無意識的な姿勢制御による神経活動+筋活動があるのです。

 

 

それを”先行性姿勢制御”と呼びます。
この機能は、随意運動によって生じる姿勢の乱れを予測し、
運動に50m秒以上先行して
姿勢を安定させる作用です。

 

 

例えば、腰痛の無い正常な方では
上下肢の随意運動を行う時には、その運動よりも前に約110msec先立って
腹横筋を収縮させることで、体幹の安定性を確保しています。

 

 

しかし、腰痛がある方では
腹横筋の収縮が50〜450msec遅延することが分かっています。

 

 

 

こう考えると、そもそも
随意運動の前段階である神経活動や筋活動が非常に重要になってくることが分かります。

 

 

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マッスルインバランスを臨床で活かすためには?
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筋肉は大きく分けると
・白筋筋:速い運動や反射に関与
・赤筋:持続的な運動に関与

この2種類があります。

 

そして、マッスルインバランを引き起こすことで、
白筋は筋出力の問題を引き起こしやすく、
赤筋は筋緊張の問題を引き起こしやすい。
そんな風にパターン化されています。

そのため、白筋は相同筋、赤筋は緊張筋として表現されます。
以下、分かりやすいように表を載せておきますね。

これらのパターンがある中で、
どのように臨床で活かすせばいいのかというと、
”見立て”に非常に役立つということです。

 

 

見立てができるというのは
「検査力」があるということであり、
言語化し、質の高い治療を提供することにも繋がります。

 

 

どのように”見立て”をするのかというと、
緊張筋と相同筋は対面で同じようなトラブルを起こしている、というパターンがあります。

 

 

ざっくり手書きで書くとこんな感じです。

じゃあ、これが検査でわかったらどうすればいいの?ということなんですが、
それぞれの筋活動が”正常化”し、局所的にマッスルインバランスが整うことで
随伴姿勢制御も、うまく出来るようになり、
動作前の体幹の安定性が増大するため、疼痛や動作時のトラブルを改善できるということです。

 

だからこそ、
・可動域検査→赤筋
・筋出力検査→白筋
と検査を使い分けて考えることも大切だということです。

 

 

マッスルインバランスを使った”見立て”も、
自分の検査の視座を高めるためには重要な位置付けなので
ぜひ覚えておいてください。

 

 

 

ではでは。

 

 

ー小田嶋庸介

 

 

 

 

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以上

 

2018年5月23日 制定

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自己紹介

小田嶋 庸介

25歳で独立開業し整体院 晴々の院長を務める。包括的疼痛アプローチ研究会(CAP)代表。

 

【所有資格】

・理学療法士
・認定心理士
・スポーツシューフィッター(ポドローグ)
・アロマアドバイザー
・ノルディック指導士
・ファスティングマイスター

 

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