その他

2025/04/06(日)

治療家が歩行のことを知らないのはダメでしょ!

 

こんにちは!

 

 

小田嶋です

 

 

 

セラピストであれば、「歩行能力の改善」は結構大事なアプローチ要素になると思います

 

 

 

 

日常生活動作でも、トイレへ行くなどの基本操作から旅行へ行くなど応用動作などがあります

 

 

 

 

その中で、患者さんがどこまで求めるのか「目標設定」を明確にして検査・アプローチすることが求められます。

 

 

 

 

 

「患者さんの歩き方、なんとなく変だけど、どう評価して、どう治療に活かせばいいのか分からない…」と感じたことはありませんか?

 

 

 

 

 

今回はこの辺を明らかにしていきましょう。

 

 

 

まず定性的分析と、定量的分析を表でまとめたので、ご覧ください

 

 

 

 

 

それそれのメリットデメリットもまとめてあります

 

 

その上でなぜ「定性的歩行分析」が大切なのか?

 

 

 

 

我々徒手治療家のアプローチ対象は「動作」であり、生活に則すこと

 

 

 



その歩行を検査する方法の一つが「定性的歩行分析」です

 

 

 

 

これは、観察によって歩行のパターンや異常所見を分析する手法で、以下のような強みがある。

 

・簡単で即時に使える

・ コストがかからない

・ 坂道や不整地など、リアルな環境でも検査可能

・インソールや装具の効果をすぐにフィードバックできる

 

 

 

 

 

ICF(国際生活機能分類)に基づくと、歩行障害は大きく2つに分類されてます。

 

 

・歩行パターンの異常(運動生成の問題)

=定性的分析で捉えやすい

 

 

・歩行パフォーマンスの低下(速度や耐久性)

=歩行速度・TUG・6MWTなどで評価

 

 

 

 

これらのことから、歩行における定性的分析は「どう歩いているか?」を検査するための重要な視点です

 

 

 

 

ここからは更に臨床で使えるように疾患別の検査するべき注意点・観察点を共有いたします

 

 

 

 

もちろん、すべての疾患において「重心移動」は必須であり超重要項目であることはあえて最初にお伝えしておきますね!

 

 

 

 

●脳卒中

特徴:歩行の非対称性

・歩幅の左右差

・遊脚時間の差

・歩行の非対称性

 

 

●パーキンソン病

特徴:すくみ足・歩幅縮小(最初の一歩が出にくい)

・歩行速度はピッチで調整 

→ 歩幅はあまり変わらない

・歩行パターンの狭小化(縮小化の方が厳密かな?)が目立つ

 

 

 

●小脳失調やジストニア

特徴:歩行の変動性が高い

・歩幅や周期のばらつき

 → 安定した運動が困難

 

 

 

 

いずれにしても歩行には”バランス能力”が求められます。

 

 

 

 

 

なぜなら、「歩行速度」が日常生活動作における自立できるかどうかのカットオフ値になるためです

 

 

 

 

 

それぞれメジャーなものを紹介していきますね(論文によって細かい数字は変わるので注意)

 

 

 

●10m歩行

10メートル歩行テストは、患者さんが10メートルの距離を歩くのに要する時間を測定し、歩行速度を評価するもの。

 

​研究によれば、回復期脳卒中片麻痺患者において、歩行自立度のカットオフ値は12.2秒。​

 

10メートルを12.2秒以内で歩行できる場合、歩行自立が期待できると考えられている。

 

 

 

●TUG

TUGテストは、椅子から立ち上がり、3メートル先まで歩いて折り返し、再び椅子に座るまでの時間を測定するもので、バランス能力や移動能力を検査する。

 

​一般的に、高齢者における転倒リスクのカットオフ値は13.5秒。​

 

よって13.5秒以上かかる場合、転倒リスクが高まる可能性があります。

 

 

 

●6分間歩行テスト

6分間歩行テストは、患者さんが6分間で歩行できる距離を測定し、全身の持久力や心肺機能を検査する。

 

​慢性閉塞性肺疾患において、6分間歩行距離が350メートルを下回ると、日常生活では障害になる可能性があると報告。

 

ティップスですが、胃癌開腹術後の合併症予測因子として、術前の6分間歩行距離が300メートル未満の場合、術後合併症のリスクが高まるとされている。

 

 

 

 

それぞれ臨床でも結構重要なので携帯のメモにでも保存しておいてください

 

 

 

 

 

 

 

それではまた書きます!

 

 

 

ー小田嶋庸介

 

 

 

 

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以上

 

2018年5月23日 制定

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自己紹介

小田嶋 庸介

25歳で独立開業し整体院 晴々の院長を務める。包括的疼痛アプローチ研究会(CAP)代表。

 

【所有資格】

・理学療法士
・認定心理士
・スポーツシューフィッター(ポドローグ)
・アロマアドバイザー
・ノルディック指導士
・ファスティングマイスター

 

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