腰痛

2024/04/01(月)

アキレス腱を伸ばすだけでは腰痛は治せない。

 

こんばんは!

 

 

小田嶋です。

 

慢性腰痛になると、下腿三頭筋群やアキレス腱の硬さに対してアプローチすることはありませんか?
足関節は骨盤帯や股関節の動きに連動しているため、最初から股関節を緩めるよりも足関節へ介入した方がはるかに効果的です。

 

 

その理由は足部が体の末端だからです。
詳しく説明していくと、
・股関節は体の真ん中に位置している関節であり、足部や頭部などの影響から硬くなりやすい
・股関節は自由度が高い関節なので他の関節の代償ポイントになりやすい
・足関節は重心の固定によって影響を受けやすい(柔軟性と剛性を有しているため)
・重心バランスを保つために足関節戦略は大きな役割を持っているため

 

これらの大きな役割を担っています。

 

だからこそ、CAPでは「足部」を重要視しています。

 

さて、話しの冒頭に戻りますが、足部の動きを促していくときにアキレス腱や下腿三頭筋群だけではなかなか改善しづらいこともあります。
足部の動きが完全に出ないと、
・慢性腰痛
・坐骨神経痛
・変形性膝関節症における痛み
・足底腱膜炎
・下腿骨折後の痛み

これらの症状が取りきれません。これは断言します。

 

 

そこで重要になるのが「ケーラー脂肪体」です。

 

 

ケーラー脂肪体とは、アキレス腱の深部から長母趾屈筋の表層、踵骨近位部の隙間に存在しています。

 

解剖学の教科書やアプリなどで見ると、空洞に表示されていることが多いですが、実際のご検体を見ていると組織で埋まっています。
そこが「ケーラー脂肪体」です。

 

 

 

ケーラー脂肪体は色をつけたように実は3つの領域に分かれます。

黄:長母趾屈筋領域
青:アキレス腱領域
赤:踵骨滑液包領域

 

 

 

ケーラー脂肪体の機能については
・アキレス腱の滑走性
・外部からの衝撃吸収
・滑液包の内圧調整と摩擦軽減
・後脛骨動脈、脛骨神経の保護

 

少しマニアックで、だいぶ「木の知識」になりますが解剖学上、とても大切です。

 

上記のようにさまざまな機能があるため、ケーラー脂肪体の滑走性や柔軟性が低下することでさまざまな影響を及ぼします。

 

 

・足関節→股関節への影響で慢性的な腰痛
・後脛骨動脈や脛骨神経由来の神経痛
・長母趾屈筋の硬さにつながり、歩行の立脚後期が出ず、多裂筋や腸腰筋の筋萎縮
・アキレス腱の衝撃吸収ができず足底にメカニカルストレスが増大し足底腱膜炎に
・後脛骨筋腱炎

こう見るとさまざまな疾患に繋がります。
まだまだ挙げれば色々あるのですが、一旦この辺にしときますね。

 

 

ここまででいかにケーラー脂肪体が重要かご理解いただけたと思います。

 

さて、それではどのように検査し治療していけば良いのか?

 

検査方法
・患者様に背臥位になっていただく
・両膝を軽度屈曲した状態にする
・アキレス腱の奥の部分を触れる(色付けされたポイント)
・左右で比較する
・硬くなっていたり、横に肥大していればケーラー脂肪体に問題があります。

 

 

 

治療方法
・硬い方のケーラー脂肪体を左右から指で挟み込む
・挟み込んでから10秒圧迫し解放を3回繰り返す
・次に挟み込んだ状態から足関節の低背屈を自動介助運動で促す。

 

 

これだけでだいぶケーラー脂肪体が柔らかくなるはずです。

総合的に
・足関節の低背屈の可動域
・足関節の内転外転の可動域
・低背屈の筋出力
・アキレス腱部の圧痛
これらも併せて検査していただくと良いです。

 

 

今日の話しをまとめると、慢性腰痛や変形性膝関節症で足関節するのはとても有効。
その中で下腿三頭筋群やアキレス腱だけでは緩み切らないこともあるので「ケーラー脂肪体」に着目し、検査・治療までを実践に落とし込んでみてください。ということでした。

 

 

こういうことってあまり教科書や授業ではやりませんが、臨床に出てから解剖を学んでいくと重要だなぁ、ということが分かります。
1度練習してから臨床でやってみてください。

 

 

 

 

それではまた書きます。

 

 

 

ー小田嶋庸介

 

 

 

 

 

 

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以上

 

2018年5月23日 制定

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自己紹介

小田嶋 庸介

25歳で独立開業し整体院 晴々の院長を務める。包括的疼痛アプローチ研究会(CAP)代表。

 

【所有資格】

・理学療法士
・認定心理士
・スポーツシューフィッター(ポドローグ)
・アロマアドバイザー
・ノルディック指導士
・ファスティングマイスター

 

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