不定愁訴

2026/01/21(水)

首だけ治療してもストレートネックが改善しない解剖学的理由

 

こんにちは!

 

小田嶋です。

 

最初に大事なことなのですが、「ストレートネック」は状態であって診断名ではありませんので、ここだけご留意くださいませ

 

 

さて、

ストレートネックでは頚椎の静的検査や動的検査をすることも多く、1椎体ずつ介入する場合もあります。

 

頭部は体重の10%の質量があると言われ、近接する頸椎にもメカニカルストレスが加わるのは容易に想像できます。

 

 

しかし!

 

頸椎へ丁寧にアプローチしてもなかなか痛みが治らなかったり、痛みが戻ったりすることもありますよね。

 

その時に本日お伝えする「ヒント」をもとに、治療介入すると、より効果が出るかもしれません。

 

 

まず、慢性頚部痛の患者さんで共通することとして、筋力低下や可動域制限だけでなく、呼吸機能にも問題を抱えていることが論文で示唆されてます。

 

 

これは、頚部筋群である

・前斜角筋

・中斜角筋

・後斜角筋

・胸鎖乳突筋

などが吸気の補助筋として働くため。

 

研究内容を参考にすると、

・対象者;慢性頚部痛患者 12名 と、年齢・性別をマッチさせた健常者(対照群)12名。

・検査項目はこんな感じ

1、最大吸気圧:横隔膜などの吸気筋の強さ。

2、最大呼気圧:腹筋群などの呼気筋の強さ。

3、肺活量:スパイロメトリーによる測定。

4、頚部筋力: 頚部屈曲・伸展の最大等尺性収縮。

5、疼痛・機能障害スコア: Neck Disability Indexなど

これらの項目から、それぞれ吸気圧や呼気圧などを測定し、関連する項目があるのか?を調べていきました。

ここからが重要な結果ですが、

呼吸筋力の低下: 頚部痛患者グループは、健常者グループと比較して、最大吸気圧と最大呼気圧が統計学的有意に低下していた

換気能力の低下: 努力性肺活量や1秒量などの値も、患者さんグループで有意に低い値

・関係: 「頚部の筋力」と「呼吸筋力」の間には、強い正の相関が見られた。

要は、首の筋力が弱い人は、呼吸をする力も弱いことが判明した!

・過換気傾向: 頚部痛患者さんは、呼気終末二酸化炭素分圧が低い傾向があり、慢性的な過換気(浅く速い呼吸)の状態。

これ結構臨床に活かせる結果になります。

臨床場面だとなかなか吸気圧や呼気圧などを手軽に測定できませんが

・頚部の可動域

・頚部の筋出力

・1分間の呼吸数

を検査項目に入れられると丁寧です。

ちなみに、1分間の呼吸数は年齢によって違うので、メモしておいてください(論文によって細かな数値は変わります!)

①、新生児: 35〜50回/分

②、乳幼児: 30〜40回/分

③、学童: 18〜30回/分程度

④、成人:12〜20回/分程度

⑤、高齢者: 14〜20回/分程度

 

 

このことから、慢性的な頚部痛を持っている方だと呼吸機能が問題を起こしている可能性も入れる必要があるってことです。

 

ここからさらに検査と治療に対するアイディアですが、

 

呼吸はやはり「横隔膜」との関連性があります。

 

横隔膜の動きが阻害されれば呼吸補助筋の過活動となり、結果としてストレートネックになるからです。

 

横隔膜の起始停止をおさらいすると

 

起始:第1-4腰椎、肋骨、第7-12肋軟骨の内面、胸骨〜剣状突起、腹横筋腱膜の内面

 

停止:腱中心

 

このことから、

・体幹の側屈

・体幹の回旋

・肋骨の動き(バケットハンドルモーション、キャリパーモーション)

 

は頸椎と同じように検査として重要な位置付けになる。

 

それと同時に、治療ポイントでもここに影響している問題に介入すること。

 

呼吸に対する運動学習や筋の再教育を行うことが大切です。

 

ぜひともこれからの臨床に活かしてみてください

それではまた書きます

 

ー小田嶋庸介

 

 

 

 

 

 

 

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以上

 

2018年5月23日 制定

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自己紹介

小田嶋 庸介

25歳で独立開業し整体院 晴々の院長を務める。包括的疼痛アプローチ研究会(CAP)代表。

 

【所有資格】

・理学療法士
・認定心理士
・スポーツシューフィッター(ポドローグ)
・アロマアドバイザー
・ノルディック指導士
・ファスティングマイスター

 

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